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アラ還YouTuber家を買う!|頭金+400万の壁と、営業の猛プッシュをかわした一言

午前中に内見したE物件のあまりの素晴らしさに夫婦で心を奪われつつも、午後は急行電車に2回連続でだまされるという大失態を経て、富士山の見える3階建てのD物件を内見しました。

2つの本命をハシゴし終えた私たちは、夕方、大手不動産仲介会社の事務所の席に座っていました。 いよいよ、運命のローンシミュレーションです。

営業マンからは、ローンの本審査もおそらく通るのではないかという言葉を貰いました。ただ、私の中で今回の別宅購入にあたり、絶対に譲れない条件がありました。 それが、「ローンは20年以内で組むこと」

アラ還という年齢を考えれば、これ以上長いローンを背負うのはリスクが高すぎます。しかし、20年という短い期間でシミュレーションを叩き出してみると、やはり厳しい現実が浮き彫りになりました。

あの理想的なE物件を手に入れるためには、当初予定していた頭金に、さらに「プラス400万円」を上乗せする必要があったのです。

頭金が100万円から500万円に増えるのとは訳が違います。元々の大きな金額に、さらに400万円が持ち出しになる……。 ここ数年、コツコツと積み上げてきたYouTubeの収益が貯まっていたので、資金を出すこと自体は可能でした。しかし、何かあったときのために手元に残しておきたい「手持ち資金」が一気に減ってしまうのは、あまりにも心配でした。この不安は、隣にいる妻も全く同じでした。

「購入可能な地域はわかったし、E物件のエリアもすごく気に入った。でも、この周辺で、もう少しお手頃な物件が他にないだろうか……」

目の前では大手の営業マンが「いかがですか!」と熱い視線を送ってきます。ここで雰囲気に飲まれて即答しては、後で後悔するかもしれない。

そこで私は、ある「キラーカード」を切ることにしました。

「素晴らしい物件ですが、同居する予定の義母はまだこの家を見ていないので。義母が気に入るかどうかわかりません。なので、今はまだ決められません」

……実を言うと、義母からは「場所や物件選びはすべて任せる」と言われていました。 気になる生活動線についても、2階にある浴室を義母が受け入れられるかがポイントでしたが、午後のD物件の内見の様子を見る限り、そこまで大きな問題にはならなそうだと踏んでいました。 つまりこの「義母の確認」は、仲介会社への即答をスマートに避け、自分たちが冷静になるための時間稼ぎだったのです。同時に、大手の厚い情報網を使って、さらに別の安い物件を探し出すための材料にする狙いもありました。

こうして営業マンの猛プッシュをかわし、私たちはその日のうちに新幹線で仙台へと戻りました。

帰りの道中、車窓を流れる夜景を見つめながら、頭の中ではいろんな思いがぐるぐると巡っていました。 「頭金を400万円増額して、あの感動のE物件に勝負をかけるべきか……」 「いや、アラ還から20年の住宅ローンを背負うんだ、もっと慎重になるべきじゃないか?」

一目惚れした理想の家と、シビアなお金の現実。 仙台へと向かう新幹線の中で、私たちの家探しは、リアルな「選択」を迫られていました。